書籍・雑誌

新刊「絵筆のバトン」を読んで

 絵筆のバトン」は最近新刊として刊行された私の実姉笠木和子の半生記である。神奈川新聞に掲載された書評から一部内容を抜粋してみる。「追浜地主の娘として何不自由なく育ち、画家と結婚。間もなく夫と死別し、3人の子供を育てながら横須賀にかさぎ画廊を開いた笠木和子の半生をつづったノンフィクション。(中略)自らのバトンを次世代に手渡す日はまだ。そのエネルギッシュな生き方に驚かされる。」画廊経営の傍ら全世界に散らばった義父笠木次郎吉の絵に巡り合うことをライフワークとしている。無名の画家笠木次郎吉ではあるが彼の絵は実に魅力的である。水彩画だが油絵のような重厚感があり、昭和初期の日本の風俗を如実に表現している。この辺の事情は2回に亘って朝日新聞に連載された「幻の画家 笠木次郎吉」に詳しく書かれている。世界中から笠木次郎吉の絵を見つけ出す・・・と言えば壮大なロマンを感じるが現実的には小さな糸口から絵の在り処を辿っていくというのは気が遠くなるような難事である。幸いにも絵が見つかったとしてもそれに対面するためには膨大な費用と手間がかかる。1代や2代ではとても探し求めることは無理だろう。ちなみに冒頭の「絵筆のバトン」の表紙を飾っているのはかの笠木次郎吉の傑作「帰農」である。農作業から帰る母子のほのぼのとした光景を描いている。なお、著者は女婿の細井聖である。

Efude

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女性のエッセイ - 2013/04

 私は読書が好きですが読んでいる内容は典型的な“乱読”で余り褒められた内容ではありません。小説からエッセイ、評論など手当たり次第に読んでいます。中でも案外好きなのが女性作家のエッセイです。エッセイというのはその人の生活や考え方に深くかかわっているので女性独特の観点が非常に興味深い。

 女性エッセイストと一口に言っても色々おります。年代的にかなり上の方ですと佐藤愛子、上坂冬子、瀬戸内寂聴、曽野綾子、田辺聖子、宇野千代など豊かな人生経験を基に教訓に満ちた内容が主体です。彼女らより若干若い年代では内館牧子、林真理子、阿川佐和子、柴門ふみ、酒井順子、群よう子など鋭い視点のエッセイで時には「おいおい、そこまで言っても良いのかい?」という内容も少なくありません。その上皆文章がとても上手なのでその意味でも大いに勉強になります。更に唯川恵のように恋愛専門の視点で若い女性ファンに深く浸透している作家もおります。

 これらのエッセイの中にはその友人や親族が登場しますが彼らは自分たちの言ったことがエッセイに書かれちゃう・・・・という不安はないのでしょうか。結構その辺のネタも多いので時々気になります。それにしても毎週週刊誌などに連載エッセイを書くのって大変だろうなあ、と他人事ながら心配したり感心したりしています。私など内容は別にして月一でもアップアップですから。

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