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2008年11月

義父の死 - 2008/11

 10月19日義父が亡くなった。97歳と5日目であった。彼は歳に似合わずダンディな人で老人にありがちな気難しさはない。私が退職してから約10年間通院や買い物には頻繁に付き合い、食事を共にした。また彼は酒が好きで自宅の彼の部屋を訪れると必ず“飲んで行けよ”と1升瓶を持ち出してくる。家人が“お父さん、今日は三雄さんは飲まないの!“私も一応辞退はするのだが顔には「ノ・ミ・タ・イ」と書いてあるのかもしれない。2、3杯、いや4,5杯かな・・・いつもコップ酒をゴチになったのである。

 驚くべきはこの歳になってもボケる所か実に記憶力が良く話も面白いことだ。しかも周囲への気配りがハンパではない。何故あのように頭がしっかりしているのだろう、永年不思議に思っていたのだが死後遺品を整理していて秘訣の一端が解明した。日記である。3年式の日記で前の年の出来事と対比で来るようになっている。きれいな字でその日の出来事と寸評が克明に記されている。そして重要なことは赤い字で書かれているのだ。これが周囲への気配りと記憶力の維持の根底をなしていたのだろう。

 日記は8月の入院前に絶筆となるまで何十年も続けられたのである。さすがにここ1年くらいは足腰も大分弱まり酒もドクターストップがかかってそうは飲めなくなった。死後自宅に戻った遺体の唇には綿棒に酒をたっぷり含ませて浸してあげた。天国の歓迎会で浴びるほど飲んでください。ご冥福をお祈りする。合掌。

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